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デザインファームが、『リモート疲れの原因』を把握して解決策を模索するワークショップを開いてみた

自粛の影響もあり、リモートワークへとシフトして早1ヶ月。皆さまいかがお過ごしでしょうか。root内でも不安や課題がジワジワと浮き彫りになってきました。なんとか問題点を解消して、リモートワークによる恩恵を最大限享受したいですよね。

リモートワークにおける生活を最適なものにするため、rootでは様々な試みを続けています。そのうちの一つである、「リモート疲れの原因を正しく把握する方法」をご紹介します。快適なワークライフバランスを実現する一助となれば幸いです。

この記事を読んでもらいたい人

・仕事とプライベートが曖昧になってきて、漫然的に疲れている
・リモート疲れの原因を探りたいけど、うまくいかない
・組織のリモートワーク疲れの原因を探るための方法を模索している

尚、今回紹介する心得と方法はrootに近い環境と規模の組織向けかと思いますが、大きな規模の組織でもチームや個人単位では有効かと思います。

rootの規模、環境
・フルリモート体制になってから約2ヶ月半
・規模:社員10名
・元々からリモートワークができる環境であり、社員のリモートワークに対しての姿勢もある程度は整っていた。


ワークショップを開催することになった背景

リモートワークへ完全移行した後、ポジティブな変化とネガティブな変化が現れました。

ポジティブな変化
・通勤によるストレスがなくなった
・通勤時間がなくなり、浮いた時間を自由に使うことができるようになった
・家族と過ごす時間が増えた
・起きるのが憂鬱ではなくなった
ネガティブな変化
・日常と仕事の境目がなくなった
・メンタルや体調の不調
・個人ごとのリモートワークへの対処に個人差が出てきた
・マネジメントをする側からすると、従業員の働き方が見えなくなった


リモートワークによって生じたネガティブな変化を体感していた私たちは、漠然とした不安に覆われていました。漠然とした不安は、分解して解決可能なものにすれば脅威ではありません。

不安を課題に変換するワークショップを社内で開催することになりました。ワークショップ参加者を募ったところ、業務時間外にも関わらず10人中8人が参加してもらえることに。メンバーに感謝です…!

やろうとしたのは、「他人と自分の生活を見比べて、原因を観察して、漠然とした不安を具体的な課題に置き換える」です。これをワークショップに落とし込みました。大まかな手順はこちら。

1. 皆で同時に仕事がある平均的な一日の時間割と課題ポイントと工夫ポイントを書き出す
2. 話しながら皆の時間割を観察する
3. 皆の課題ポイントを寄せ集め、仲間分けする
4. 仲間分けをしたら原因が見えてくるので、それに対応する解決策を議論する


ワークショップ実施の様子

一日の流れをGoogleカレンダーに記入した後、Figmaに貼り付けて工夫ポイントと認識している課題ポイントを書き出していきました。

01のコピー

もくもくと己の生活と向き合い、意識的にも無意識的にも行動していたことを言語化するメンバー達。あるメンバーは、リモートワーク移行直後と最近取り入れた画期的な発明を発見した後の生活を比較して記入していました。

次に、各々の生活と工夫、課題をワイワイと話しながら観察することに。

02のコピー

イイネ絵文字とバッド絵文字を用いて、盛り上がりを可視化しました。

次に、皆が挙げた工夫ポイントと課題ポイントを分類していきます。

画像4

8人で分類しながら課題を抽象化させていくので、サクサク進みますね。

画像6

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課題ポイントと工夫ポイントの分類、課題の抽象化ができたので、次は解決策を模索していきます。課題が抽象化されているので根本的な原因追求が可能になり、更には複数の課題に効く解決策を模索することができます。

課題に関する議論は白熱。予定していた時間を大幅に過ぎてしまいましたが、実のある話をすることができました。

リモートワークにおける課題と対応する解決策

ワークショップにより皆の漠然とした不安や課題感が具体的なものとなり、要因分析と解決策をすることができました!rootメンバーから出た課題とそれに対応する解決策をいくつか紹介します。


【課題】仕事とプライベートの切り替えが困難
【解決策】切り替えに条件付けをするのがよい。副交感神経と交感神経の切り替えを意識するのがよい。

例えば…
『仕事スイッチオン』
・散歩をして太陽光を浴びる
・部屋の掃除をする
・紅茶を入れる


『プライベートスイッチオン』
・お風呂に入る
・照明を暗めに設定する


【課題】仕事をダラダラ続けてしまい、長時間労働になり、次の日に疲れを持ち越してしまう
【解決策】自分の現在の体力・気力を可視化して常に状態を把握できるようにする

例えば…

HPゲージを常にパソコンの画面上に表示させておく。

定期的にHPゲージを更新し、自分の心身状態に自覚的になることで適宜休憩を挟むことができる。結果、無理をして限界を迎えることがなくなる。


【課題】MTGを連続で入れることが可能になり、疲れてしまう
【解決策】一日のリラックスゲージ、緊張ゲージの推移を把握する。よって、コントロール可能になる。


ワークショップを実施してみて。

漠然とした不安や、リモートワークになってから感じていた少しの違和感を具体化することで課題に変換することができ、解決可能な形とすることができました。


リモートワークの知見と課題が共有されたことによって共通認識ができ、誰かが体調を崩したり、違和感を投げかけたときに解決策の提案や議論のハードルが下がりました。


漠然とした不安や疲れを分解することが、解決策の模索の第一歩。自分のことは自分でもよく分かっていないのです。他人と比較したり、他人に指摘してもらうことでやっと少しだけ自己理解が進むのかなと。まずは、自分のことを知ろうとすることが大事なのではないかと思います。


皆様も是非、周囲の人を巻き込んで快適なリモートワーク生活の探究をしてみてはいかがでしょうか。


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