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デザイン会社の採用で重視する、個人と会社の “ビジョンマッチ“について

こんにちは!root採用広報担当です。

rootは「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」をVisionに、事業の成長によりそい、デザインを実践しようとする人々を支え、世界をより良く前進させていくことを目指すデザインファームです。

今回は、HRパートナーとして2020年よりジョインしている籔田がCEOの西村と対談。採用責任者としてrootの採用に向き合う中で感じた企業と個人のビジョンの重ね方について語り合いました。

籔田 麻美(やぶた あさみ)
rootのHR・PX責任者。これまでに事業サイドを経験後、メガベンチャー子会社からミドル・スタートアップベンチャーのHR立ち上げ・責任者の経験を持つ。現在は独立し、複数社のHR領域を支援。
“選択肢を増やし、365日ワクワク生きられる世界”をつくることに貢献していきたいと考えている。
rootのデザインを個から組織・事業へ広げていくというビジョンや事業、ここからの企業フェーズに魅力を感じ、2020年よりパートナーとしてジョイン。
CEOである西村と共に経営・事業戦略から、組織づくりに尽力。HR・PX領域全般を担い、rootやメンバーのビジョン実現に向けた組織づくりを目指している。

西村 和則(にしむら かずのり)
rootのCEO。1985年生まれ。高知県出身。デジタルハリウッド卒業後、Webデザイナーとしてキャリアを歩む。 独立後、サービス開発に特化したデザインコンサルティングファームとして root を創業。 これまで数多くのスタートアップ立ち上げ、新規事業の成長支援をデザイナーとして支援。創業期を支援したスタートアップとしてD2CブランドのFABRIC TOKYO 、動画クラウドソーシングのCrevoなど実績を持つ。現在、Design Doing for Moreをビジョンに、組織におけるデザイン活動を個人から組織・事業へ広げクライアント組織の企業価値やユーザー体験を高めるためのデザイン・組織支援を行なっている。

左からCEO西村とHR籔田

3年間で変化したrootの組織と採用

籔田:私がrootにパートナーとしてジョインさせてもらったのは今から3年前くらいだと思います。会社員から独立したタイミングで、YOUTRUST経由で声をかけていただき、rootの組織づくりを共にさせていただけることになりました。もう3年経ったのかという感じで、本当にあっという間でしたね。

西村:そうですね。この3年間でいろんなことが変わったなと感じます。そもそも、籔田さんに声をかけたのは、rootが採用に困っていたこともありますが、当時は組織づくりのことをあまり深くまで考えられていなかったんです。HRの本質的な部分の理解が浅かったのですが籔田さんとご一緒するようになり、採用という入り口だけではなく、事業戦略や成長とあわせて組織づくりもやっていくべきだと思いました。
ただ、自分も初めて組織づくりに取り組む中で、難しくわからないことも多いです。
ですが、この3年ご一緒する中で、HRの重要性や、籔田さんの戦略やこれまでの組織づくりの重要性を痛感しています。

籔田:ありがとうございます。最初はお互いの関係性も出来上がっていない状態でしたし、
私自身、経営陣に適切な経営判断をしてもらえるよう、より経営者視点に立ち、どうお伝えしていくか、HRパーソンとして未熟な点も多々あると思っています。
同時に、西村さんだけではなく、大抵の経営者の皆さんも経営の一周目でいらっしゃいます。事業モデルや組織フェーズにあわせ、これから組織で起こることや、そのための戦略。その優先度や緊急度を含めて、俯瞰的な視点で何かを言っても、事業と両輪の中での緊急度の問題や、やはり信じがたい部分もあったりと、組織づくりの壁は多々あるのも実感しています。

ただ、rootでは3年間一緒に伴走する中で、自社の事業や組織にフィットした組織づくりをしていくことがどういう効果をもたらすのかといった成功体験や、逆にお伝えしてきた潜在的な組織課題が顕在化してきている部分もあったりと、その度に組織づくりの解像度が上がり、その必要性も実感してもらえるようになったなと感じています。

それは、この3年、共に信じ、「対話」し、伴走頂くことができたからであり、本当に感謝しています。そうして、共に変化・成長をしながら、組織づくりをrootの皆さんと共創することができました。
それによってrootのビジョン実現が加速度を増していることに喜びを感じますし、それは、私自身のビジョンの実現にもつながっています。
まさにrootのバリューである「共創」x「変化を楽しむ」ことで、ビジョン実現を最大化させていくことができていると思っています。

採用においてもこの3年で大きく変わってきたなと思います。
会社の認知度も少しずつ上がり、採用できる人、採用面接で会える人が変わってきた印象があります。西村さんの中でも、そういった変化や手応えみたいなものを感じていたりしますか?

西村:rootとしては、出会って話す人の数が3年間で圧倒的に増えました。今までリーチできなかった人にもリーチできるようになりました。その中で、採用候補者がどんなことを考えているのか、どんな想いをもってデザインに向き合っているのかは、私自身も会話の中で掘り下げることができるようになったと思いますし、多くのデザイナーと出会える機会があるからこそ、デザイナーのキャリアや、デザイン業界の解像度、rootが目指すこれからのビジョンの解像度も上がったと感じています。

籔田:そうですよね。おっしゃる通り、rootが出会えるデザイナーの数が圧倒的に増えたことで採用面接で話す内容やデザイナーがどんなことを考えているのか、どういう属性の人たちが多いのかも少しずつ把握できるようになりましたよね。
本来、いい採用とはどれだけ自社がほしい人に最短でリーチし、口説ききれるかだと思っているので、出会える数自体は大事な指標ではないのですが、デザイナーの採用は短期戦略では難しい。特にデザイナーの現在の採用市場では、リファラル含めて、長い視点で人との出会いをどう築いていけるか、は重要です。

今まだ社員10名少しのフェーズで、西村さんがrootのビジョンを知ってもらうべく様々な人と出会え、メンバーの皆さんにもそれを波及させカルチャーとしていくことができている点は、これからの採用力に大きな意味をもたらすと考えています。

西村:あとは、会話を通して採用候補者とrootの接点、ビジョンとの接続がどのようにあるのかも一定見えるようになってきました。3年間で自分自身が経験を積むことで分かるようになったものが増えたと感じています。
籔田さんがずっとおっしゃってきているビジョンマッチというものの解像度が上がってきたということですね。

具体で言いますと、籔田さんがrootに関わる前の採用は受け身と言いますか、エントリーがあったら選考を進めていく感じだったので、個人がどういう想いを持っているかを掘り下げるというよりも、そもそもrootに興味・関心がある状態の中でコミュニケーションをとることが多かったんです。
今は、こちらから攻める採用をしている中で、rootの考える今、これからrootのビジョン実現に必要な「人」を考えると、必然的に企業と個人のビジョンのマッチング、お互いの重なり合う部分を掘り下げていくことになります。

カジュアル面談等では、rootに興味・関心がまだないフラットな状態の中で、会話をし、どこにお互いのビジョンの重なりがあるのかを見出すようにしています。個人的には「この人と一緒にやっていく」となったときに、どこでビジョンの重なりを作っていけるのか。そこを見出すという感覚で採用候補者と向き合ってる感覚はすごくありますね。

そういったコミュニケーションを重ねていく中で、やっぱり良いなと思える人は自分自身のビジョン、何がやりたいのか、どういう想いを持っているのかがあり、具体的に言語化できている傾向があると感じます。自分が実現したいビジョンが見えている人と見えていない人では、大きな違いがあるなと感じます。

個人の“ビジョン”とは?

籔田:私は新卒採用にも携わってきましたが、日本は、大多数の人が多勢の進むレールみたいなものの上で、正解探しをする傾向があります。新卒採用という枠組みの中で一斉に就職活動をはじめ、そこで、はじめて自身に向き合います。
また、世の中のことも理解しないまま、正解探しのような就活が始まり、そのまま社会人になる人が大多数です。自分が何をしていきたいのか、人生を考える機会すらないまま、多くの人が就職という選択をし、今いる世界にとどまってしまう状況になっていると感じています。結果として機会もないまま、その延長で日々の選択をしていることが多いと思うんですよね。
ですが、今は個人が人生で何をしていきたいのか考えなければいけない時代です。
日本が迎えている時代が変わり、産業構造も変わり、労働という概念が変わり、例えば終身雇用という制度も破綻していっています。稼ぐためだけにはたらく時代ではなくなっています。
自身がどんなビジョンを実現していきたいか?が重要な時代です。

西村:出会った頃からそうおっしゃってましたよね。企業と個人はビジョンマッチ、だと。
籔田さん自身も個人のビジョンを言語化されており、個人でどうやってその解像度を上げていったんですか?と、当時質問したのを覚えています。

籔田:そうでしたね。質問頂いたこと、私も覚えています(笑)
ビジョンっていうと大袈裟に聞こえるかと思うのですが、その範囲や大きさはそれぞれ様々だと思っています。

前提なのですが、私は、はたらくこと=「価値を提供すること」だと考えています。
時代は変われどそこは不変だと思っています。
人は一人では生きていけず、誰かに支えてもらい、誰かを支えています。労働という枠組みのもっと上位にそういった概念があると考えています。

あくまでも「自分以外」の誰かにどんな価値を提供していきたいのか。

大きいとか小さいとかは関係なく、自分の今からみえる範囲で、矢印を自身ではなく、外に対して向けて考えてみる。結果、そのために今自分が何をすべきか?や、どんな自分になりたいか?はあってもいいと思っています。
そうやって考えると、誰でも実現したいビジョンは明確になっていくと思います。

会社のVisionに対しての共感ではなく、会社と個人の“ビジョンマッチ”

西村:個人のビジョンが明確になると、自分のビジョンと会社の目指すビジョンがマッチしているのかも判断できるようになりますよね。自分が実現していきたいことと会社の実現していきたいことに、重なりが生まれるはずということですよね。

籔田:そうです。ビジョンに共感するのではなく、ビジョンにマッチしているか?です。
ビジョンに良し悪しなんてないので、企業のVisionはどれも素晴らしいもの。そういう世界やありたい状態の実現は、素晴らしいなと、多くの企業のVisionに私も共感します。
だからこそ、まずは、会社のVisionではなく自分のビジョンに向き合い、考え、明確にすることで、自身のビジョン実現が、どの企業のビジョン実現を通してであれば実現できるのか?マッチしているのか?を、判断することが重要だと考えます。

採用活動は、双方がマッチしているかを判断する場ですが、マッチしているかを見るポイントは、3つ。双方のビジョンと、双方が今相手に提供できること(個人ならスキルや経験・企業は任せる役割や条件。そのために事業や組織フェーズは大きく影響します。)そして、双方のバリューだと考えています。

ですので、ビジョンの解像度を上げていく作業がすごく大切だと思っており、rootでは選考を通してなるべく自分の考えに向き合う機会を提供できたらと思っています。

多くの人は「ビジョンを言語化する」ことは、言葉を綺麗にする作業だと思っていたりしますが、私は言語化することで、自分の中の「解像度を上げること」が重要だと思っています。
良し悪しではなく、具体と抽象を往復しながら、自分が今見えている実現したいことを言語化することで、Whyから考え、範囲や対象、HowやWhatが見えてくる。
大事なのは、それを自分がきちんと理解できているかどうかだと考えます。

rootのVisionと個人のビジョンマッチ

籔田:rootも以前はVisionはなく、MissionとValueだけでしたよね。Missionではなく、Visionが重要であることや必要性については、私も当初からお伝えしてきておりましたが、最終的になぜVisionを策定する決断となったのでしょうか?その意思決定の背景にある想いなどをあらためてお聞きしたいです。

西村:デザイン会社なので、それぞれのクライアントのVision実現があるからこそMissionだけを掲げてきました。そういったデザイン会社は多い印象です。ただ、Missionだけだとどうしても、個々の成長やスキルにベクトルが向いてしまいがちです。小規模組織ならそれでいいのですが、それだと結果的に、rootというチーム、会社として何か指針を持って動く状態になりづらいという実感は以前からもあり、ここが顕在化してきたため、MissionとValueだけでなく、Visionも必要だと考えました。

会社の存在意義はVisionを実現するためにあるという明確なメッセージを打ち出すことにもなりましたし、それ以前の会社の運営スタイルと明確な違いを示すことができるようになってきたのが大きな変化かと思います。

また、採用候補者と出会う中で、rootとして何を目指していくのか?共通のメッセージを語れていないな、という課題感を持っていたんです。それもVisionを策定するきっかけのひとつになったと思います。

籔田:私としてはデザイン会社だからこそ、Visionはすごく大事だと考えていました。
rootが実現したい未来を“Vision”というかたちで明確に示したことによって、様々な方々が、自分のビジョンとの重なりを見出せるようになったと思うんです。
実際に採用活動を進める過程で、「西村さんと話をして、今まではデザイン会社というところでフィルターをかけてしまっていたけど、rootのVisionと自身の実現したいことに親和性を感じ、もっと知りたい気持ちになった」という声をよく聞くようになりましたよね。

同時に、Visionを策定したことによって、西村さん自身もビジョンに対する解像度が上がってきていることや、メンバー自身も個々のデザイナーとしてではなく、rootのデザイナーとして何を目指し、どんな価値をチームとして生み出していくべきなのか?を考える大きな機会になっています。

変化、成長に併せてビジョンも変わっていくもの

西村:籔田さんは、このビジョンの重なりを重要視する中で、今後取り組むべきことってどんなことを考えていますか?

籔田:社内のメンバーに関しても、個人のビジョンを明確にしていく、具体化していく取り組みは必要なのかなと思います。

西村:そうですね。会社が成長していく中で、VMV(ビジョン・ミッション・バリュー)が策定される前から在籍しているメンバーもいます。会社自身が成長し、変化していることに対して、個人がそれに伴って成長、変化していくことが求められる環境だと思いますし、その中で自分自身が何を実現していくのかは個人のビジョンに基づいてくると思います。そこをしっかり認識し、その中で会社のVisionとの重なりを掴んでいってもらう必要があるのかなと感じています。

籔田:はい、会社も個人もなのですが、変化や成長していく中でビジョンは変わっていいものだと思うんです。
まず、前提としてビジョンってGOALではないです。ある日達成できた!とか、できてないとかではなく、今日やっていることもビジョン実現のうちの1つだし、1年後ビジョン実現できることもあれば、何年かかってもまだ実現できてないこともある。辿り着くものではなく、実現しつづける、最大化しつづけるもの。
いわば雲のようなものなので、「そのもの」が在るわけではないんです。
だからこそ、日々の具体に落とし、どう実現していくのかが重要。
そして、ビジョンを実現し続けていく中で、自分たち、もしくは個人のできることが増え、景色も変わっていきます。
すると解像度があがったり、違うHowや道がみえてくることもあり、違ったビジョンがみえることもあると思っています。
社内のメンバーにも一定期間で何を実現していきたいのか、どんな価値を提供していきたいのかを常に考えてもらうことは大事だと考えます。

これから目指していきたいrootの採用活動

西村:採用を通してビジョンの重なりを重要視する中で、今後目指していきたいことはありますか?

籔田:採用力を上げ、より自社が共にはたらきたいと思える人に、リーチでき、選んでもらえるようになることが必要な中で、色々やるべきことや目指したい状態はありますが、
ビジョンマッチという観点では、当然、rootのVisionがより正しく認知され、こちらが共にはたらきたいと思える方々が、自らrootを選んでもらえる状態や、口説ききれる状態をつくりたいと思っています。

採用活動でマッチをみる点は3点だと前述しましたが、今事業や組織フェーズからrootとして任せる役割を考えた際に、どんな方が今マッチすると西村さんは考えていますか?

西村:具体のペルソナで言うと、事業会社で立ち上げフェーズからグロースフェーズを経験し、その会社の中で次のステップが描けず、どうしようか考えている人はけっこういると思うんです。
デザインという文脈で見たときに、様々な事業フェーズを横断し事業や組織の課題に対してデザインに取り組めること。本来なら1社でしか経験できないことを一歩引いた立場で複数の事業に取り組んで応用できたり、ナレッジシェアを通じて業界全体の発展に寄与できるポジションにいるのがrootの立ち位置だと捉えています。

業界全体でデザインそのものの評価や期待を高めていくためには、事業の成長により具体的な形で寄与し成果を出していく必要があります。そのための手段としてのデザイン手法やナレッジを研磨し組織として磨いていく環境なので、より深い視点でプロダクトや組織の成長に向き合うことができると思います。事業会社でやり尽くしたと感じる人はぜひ一度お話ししましょう。

rootでは共にビジョン実現できる仲間を探しています!

rootでは、Visionである「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」の実現のため、デザインの根源的な力をより多くの人々、より多くのものごとへ活用することで、世界をより良く前進させていきたいと考えています。

共に、クライアントと事業の本質(芯)を見いだしながら、事業本来の価値をユーザーに届けたいと思ってくださる方!rootのVision・Mission・Valueに興味のある方は、ぜひ一度カジュアルにお話ししませんか?ご連絡お待ちしています!

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