PeopleWork

創業から複数プロダクトの展開を前提としたコンパウンドスタートアップの事業立ち上げとデザイン組織づくり

PeopleXは、2024年4月に創業したエンプロイーサクセス領域のスタートアップ。創業時点から、HR領域に複数のプロダクトをつくっていく “コンパウンドスタートアップ” の構想を掲げてプロダクト開発・組織づくりを行っています。

rootでは、創業の前段階から初期の事業スコープの決定や最初のプロダクトである『PeopleWork』の体験設計、プロダクト開発、その後のプロダクト構想などを含む、デザイン組織立ち上げを共に創り上げてきました。

PeopleXでの、コンパウンドスタートアップ立ち上げにおけるデザイナーの関わり方について

支援プロセスの詳細はこちらのCocodaの記事をご覧ください

ご相談いただいた時の状況

PeopleXは、1つ目のプロダクトを立ち上げる前から、複数の事業群をつくっていくことを意図していました。プロジェクトに参画したのは創業の前段階からだったため、初期の事業構想をまとめる段階からプロダクトに落としていくことが必要でした。

また、社内にデザイナーがいない状態だったため、事業立ち上げ時に初期段階から関わるデザイナーとして、創業者が掲げる壮大な構想を具体化しつつ、現実的にどこから始めていくと次の事業にも繋がっていく資産をつくることができるか?を意識して、事業全体の推進を行っていきました。

解決のアプローチ

目指す先に近い海外事例のリサーチ

目指す構想に近い海外のコンパウンドスタートアップを先行事例としてリサーチし、成功している事例のポイントや、今後の展開に向けてのヒントを全員で議論していくことで、将来の解像度を高めていきました。

その結果、最初のプロダクトはミニマムな機能でとにかく早く出せること、また、最初の機能を資産ととして大きなプロダクトにするために、市場にも入りやすく拡張性の高いカテゴリーを選定することを重視して進めることになります。

ミニマムな初期スコープの決定

リサーチを経て、かなり目指す先の解像度が高まってきて、やりたいことや展開も具体的に見えてきた段階で、実際にどのようなスコープから事業を開始するのか?を絞り込むための議論の場を置きました。

すべての構想をいきなりリリースするのでなく、今後の展開も意識した上で、ミニマムにどこからリリースしていくべきか?という初期スコープの議論を中心に、すり合わせていきました。

ここで、最初はエンプロイーサクセスプラットフォーム『PeopleWork』で市場を取りにいくことや、体験として初期はどこまで用意すべきなのか、ということが決まります。(この段階ではまだざっくりと概要がまとまっているような状態です。)

事業構想を具体化する「夢モック」をつくり、現場で検証

初期体験の検証では、チームで立てた仮説をもとに「夢モック」と呼ばれる今後2年くらいの世界観を想定したデザインモックアップをつくりました。

PeopleWorkの2年先を想定したデザインモックアップ「夢モック」

まだプロダクトがない段階から「夢モック」をもとにプロダクト体験を伝えることができるので、どのような体験であればお金を払ってでも使いたいのか、現場の人事の方へのヒアリングや営業を通したフィードバックをもらいます。その学習を受け、デザイナー側でどんどん体験を磨き込みました。

コンパウンドならではのコンポーネントとデータ設計の工夫

海外サービスの先行事例を画面単位までリサーチしていたり、次やその次につくるプロダクト仮説まですでに議論していたので、コンパウンドスタートアップとして、今後の2〜3プロダクトを運営している時も見据えて、コンポーネント設計やデータ設計も行うことができました。

例えば、コンポーネントは出来るだけシンプルな形で止める。具体的には、Atomsくらいの単位でつくっておいて、必要になったらつくるという最小限な運用にしています。

また、データ構造的にも、将来的なところを見据えて設計する必要があります。PeopleXの場合、今後出てくるプロダクトもすべて「従業員」というデータがコアになるため、そのデータを中心にした設計をするようにしています。

活動から生まれた成果

プロダクト公開前から既に導入企業が決定

創業リリースの前もいくつかの企業でPeopleWorkの導入が決まっていましたが、プロダクトを正式公開する前にもかかわらず、すでに導入が決まり続けています。先述の「夢モック」による需要検証により、早い段階から顧客にプロダクトをイメージし体験してもらうこともできました。

擬似的なデザインチームを組成し、複数事業の急速な立ち上げを実現

最初のプロダクトである『PeopleWork』正式な公開に向けて開発を進めつつ、同時に次の展開に向けた準備もすでにはじまっています。

2つ目のプロダクトについても、スコープの決定や初期体験の検証、並びに今後のプロダクト群の開発に対応できるように、rootとしてデザイン組織化の支援も開始。

今後も、プロダクトはどんどん立ち上がっていくので、デザイン組織も同じように拡大していく予定です。(rootからだけでなく、PeopleXの社員としてのデザイナーポジションも募集開始しています。)

プロジェクトメンバーとクライアントからのコメント

rootでは、このようなコンパウンドスタートアップに関わるデザイナーとして、PeopleXが掲げる壮大な夢を現実にするために、海外の先行事例のリサーチから実現性を高めていき、コンパウンド化を意識した上での初期スコープ決定や、コンポーネント設計、データ設計まで推進していきました。 PeopleXが日本や世界を代表するスタートアップとなるように、rootではこれからもデザイン組織化を進めていきます。また、rootとしても、今回のようなスタートアップや事業立ち上げフェーズでの支援をさらに増やしていきます。

rootリードデザイナー 辻 朝也

(Cocoda掲載文より一部抜粋)

辻さんをはじめ、rootさんに初期段階から関わっていただけたことで、コンパウンドスタートアップとしてのPeopleXの船出を間違いない形で始める大きな力になったことは言うまでもありません。rootというデザインファームは、事業がまだ形になっていない創造段階から、その後の拡大フェーまで、ずっと伴走し続けてくれることが大きな魅力だと思っています。

PeopleX代表 橘 大地さん

(Cocoda掲載文より一部抜粋)

PeopleXでの、コンパウンドスタートアップ立ち上げにおけるデザイナーの関わり方について

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クレジット

期間
2023年10月〜現在
クライアント
株式会社PeopleX
URL
https://peoplework.jp/
DPM
西村 和則
デザイナー
辻 朝也、緒方 万莉

問い合わせ

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