root recruit
26 views

事業を導くプロアクティブなデザインリーダーの条件〜「Designship 2025」スポンサーセッションレポート〜

こんにちは!root採用広報担当です。

私たちは「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」をビジョンに、組織の右腕として、共に事業価値を創り、育むデザインパートナーです。

rootのデザイン支援モデルは、クライアントワークを通じ支援する組織・事業に対して共に事業価値を創り、育むための支援体系を構築しています。

事業の立ち上がりや成長段階に関わることの多いrootだからこそ、事業の形がまだ定まっていないフェーズから、本来あるべき事業価値の創造を共に行い組織と事業の成長を目指しています。

rootは、先日の10月11日、12日の2日間にわたって開催された日本最大級のデザインカンファレンス「Designship 2025」に、今年もスポンサーとして協賛。

今年は、2つのスポンサーセッションに登壇させていただきました!
そこで、今回の記事では、CEOの西村とプロダクトデザイナーの納谷がそれぞれ登壇した、スポンサーセッションの様子をお伝えしたいと思います。

今年のDesignshipは2つの登壇・テーマは「さぁ、今こそ共に ” 事業価値をつくるためのデザイン目標 ” を立てよう。」

Designshipは、“広がりすぎたデザインを、接続する。” がコンセプト。
最前線のデザインを学び、第一線のデザイナーと語り合う、デザインの祭典であり、様々な業界から様々なデザインに携わる2,000名以上の方々が、東京ミッドタウンに集結しました。

当日のみならず、準備段階から多くの方々と共創し、2日間のイベントを走り抜けることができました。会場で登壇をご視聴いただいた方、ポスターやビラを見てrootをお知り頂き、興味をお持ちいただいた方。また、お会いできた全ての皆様と貴重な経験ができたことをとても嬉しく思います。

そして、Designshipを運営してくださったスタッフのみなさま、最後までサポート頂きありがとうございました。

今回、rootは、Day1のオープンステージ、Day2のメインステージにてそれぞれの登壇。
そして、今回のテーマともなるメッセージと共に会場に、ポスターを掲示させていただきました。

テーマは、「さぁ、今こそ共に ” 事業価値をつくるためのデザイン目標 ” を立てよう。」

事業を創っているデザイナーに今、必要なデザインリーダーシップについて、
キャリアに悩んでいる皆さんと共に考えたい、
市場の課題を解決し、よりデザインが事業価値づくりに寄与できるインパクトを最大化していきたい。
そういう思いで、今回のテーマにしました。

【登壇者:プロダクトデザイナー 納谷 早瑛】
テーマ:チームで事業価値を生み出す、プロアクティブなデザイナーになるための道のり

それでは、つぎに、Day1に登壇したプロダクトデザイナーの納谷の登壇レポートをお送りします。


納谷は、ビジョンである、”志を持って挑戦する人をデザインで後押しし、価値あるプロダクトで幸せを感じられる人を増やしていきたい” を実現するために、
“スピード感を持ってプロダクトやサービスの成長を実現すること”、また、自分だけでなく、チーム全体が主体的に動ける”プロアクティブなチーム” が必要だと考え、取り組んできました。

rootでの挑戦を経て気づいた、デザイナーがチームで事業価値を創るために、必要な2つの”プロアクティブ力”と、そのための実践的なアプローチについてお話ししました。

デザイナーとしての壁と、rootでの挑戦

異業種からデザイナーに転職し、スタートアップでのインハウスデザイナーを経てrootにジョインした納谷。スピード感を持ってプロダクトやサービスの成長を実現するために、自身もプロアクティブに動いていきたいとアクションをとってきましたが、前職での試行錯誤は、思うような成果には結びつきませんでした。

「前職では、チームのためにと、依頼されたタスク以外で提案を行ってみてもPdMにリジェクトされたり、デザインチームの納期短縮を目指すために、旗振り役をしてみても目標を達成できなかったりと、トライはしましたが上手くいきませんでした。チームのためにプロアクティブに動くってどうしたらいいんだろう?そう悩んでいたんです」

そんな時に出会ったのがroot。

rootでは「事業価値」を顧客価値とビジネス価値の2つから成り立つものと定義し、クライアントの組織フェーズに応じて必要なアクションを考え、共に実行しています。
さらに、社内の「サービスデベロップメントプロジェクト」を通じて、メンバー自らが採用・育成・ナレッジ設計などに関わりながら、クライアントの事業成長をより加速させるアセットを構築しています。

つまり、プロアクティブさを持った組織の右腕として、事業価値づくりにコミットし、組織=サービスとして、社員全員で組織基盤も構築している。「rootなら、スピード感があるプロダクトの成長を実現できるデザイン組織づくりができそう!」
納谷は、自身が目指すチームで事業価値を生み出すプロアクティブなデザイナーになれると確信し、rootへの入社を決めました。

気づき①:目標の階層構造を理解したことでみえた、チームの目標から自分の目標=やるべきこと、があるということ。そして、デザインチームの目標は、プロダクトチームの目標を実現するための目標であるということ。

rootへの入社を決めた納谷でしたが、当然前職での経験がない中で、多くの壁にぶつかりました。

その1つ目のエピソードが、ユーザビリティ改善を提案しても、PdMからリジェクトをされてしまうことでした。ユーザー属性を絞らずに体験設計を行ったり、優先度を考慮せずに過剰な改善策を提案したりしてしまい、結果的に、チームメンバーの工数が追加で必要になり、自身も評価されない状態が続いていました。

転機となったのは、社内の組織づくり活動「サービスデベロップメントプロジェクト」(前述)で目標の階層構造を理解したことです。

「全社OKRから各プロジェクトのOKR、そして各施策の目標へと繋がる構造を理解したとき、自分の目標やタスクの上にはデザインチームの目標があり、さらにその上にはプロダクトチームの目標があることに気づきました。デザインチームの目標は、プロダクトチームの目標を実現するために存在していて、そこにコミットすることが最終的には事業価値を創ることにつながっていくんです」

気づき②:問題解決のロードマップを自分で引き、自分の目標に対して問題解決できるようになることで、自分の裁量が大きくなり、チームで生み出せる事業価値が大きくなるということ。


1つ目の、気づきを踏まえ取り組んでいたものの、次にぶつかった壁は、PdMからの要求に対して問題を特定せずにアウトプットを出してしまい、結果的に自分の裁量を狭めてしまっていたことです。これが2つ目のエピソードです。

そんな中、転機になったのは、サービスディベロップメントPJTにて、問題解決ロードマップというフレームを手に入れたことです。

目標と現状の差分を課題として抽出し、その課題が解決した状態をマイルストーンとして設定する。このロードマップにより、ただアウトプットを出すのではなくマイルストーンを達成するためのアクション──つまりアウトカムを生み出すアクションを考えられるようになりました」

また、この経験から納谷は、裁量とは問題解決できる範囲そのものだと実感できるようになったと語ります。

「自分で問題解決ができていなかった時は、マネージャーから渡されるチケットが体験設計レベルから情報設計レベルに徐々に狭まっていきました。問題を解決できる範囲が広がれば、より大きな裁量を任せてもらえる。そして自分の裁量が大きくなれば、今の役割を新しいメンバーに引き継ぐことができ、チーム全体としてできることが増えていく自分の裁量を大きくしていくことが、チームで生み出せる事業価値を増やしていくことにつながるんです。

ここらも続くプロアクティブなデザイナーへの道

今回の内容をまとめると、「チームで事業価値を生み出すプロアクティブなデザイナー」に必要なことは、

  1. 事業の上位目標から生まれるデザイン目標に対し、アクションを取れる
  2. 目標を達成するために「問題」が何かを理解し、その問題解決のロードマップを自分自身で引く

ことの2点。

そして、さらにプロアクティブなデザイナーを目指して、納谷自身が現在、取り組んでいること、今後についても語りました。

「今トライしているのは、リードデザイナーやマネージャーとの“差分“を可視化し、その役割を担えるようになるためのアクションを積み重ねることです。
例えば、リードデザイナーやマネージャーがどのような基準でアウトプットを承認しているのかを観察し、自分の判断との違いを言語化しています。自分になかった判断軸を一つずつ蓄積していくことで、主体的に裁量を広げていくことに挑戦しています

さらに、今後については、
今の自分の役割を新しいメンバーに渡していくことで、チームの中での自分の役割を進化させ、チームでできることを広げていきたい。その積み重ねが、組織や事業としての可能性を広げ事業価値を生み出していくことにつながると信じています。私はこれからも、その挑戦にコミットしていきます!」

納谷の言葉には、デザイナーとしての成長を模索する多くの参加者の共感を呼んでいました。

この登壇資料は、こちらで公開をしています👇👇よろしければあわせてご覧ください。

【登壇者:CEO 西村 和則】
テーマ:組織の右腕として共創する ー デザインと経営の二つの視点から見えた、新しい支援のかたち

次は、Day2に登壇した、root CEO の西村の内容をお伝えしていきます。 
デザイナーが事業価値を生み出すために必要な力として、13年間で60社以上のスタートアップ支援を通じて見えてきた、
「ものづくりのデザイン」から「事業づくりのデザイン」へシフトし、顧客価値とビジネス価値を接続する方法、デザイン目標を立て、事業価値づくりができるデザインリーダーになるための実践的な道筋をお話ししました。

また、本登壇の序章として、デザインリーダーシップ についてのブログも、西村からリリースしています👇👇合わせてご覧ください。

デザイナーが次のキャリアを見失う理由 〜リーダーシップが突破の鍵〜

それでは、以下登壇内容をお伝えしていきます。

ものづくりから事業づくりを目指すデザイナーへ

2012年にrootを創業し、13年にわたって数多くのスタートアップの立ち上げと成長を支援してきた西村がまず語ったのは、「ものづくりのデザインから事業づくりのデザインへ」という自身のデザイナージャーニー。

「27歳で独立・起業し顧客価値づくりに没頭、31歳でビジネスへの越境を経験し、38歳で事業価値づくりへの挑戦を始めました。今日は、デザイナーとして事業価値を生み出すために必要な力についてお話しします」

顧客価値だけでは事業は成立しない

西村は創業期、イベントのライブQ&Aサービスを開発。1万人のユーザーを獲得し、多くの人に使われていたものの、収益モデルが立たず資金が底をつく危機に直面。

「当時はユーザーの反応が全てと信じていて、ユーザーグロースさえすればビジネスモデルは後から付いてくると思っていました。でも、顧客価値づくりだけではビジネスは成立しないという現実を突きつけられたんです」

この経験が、ビジネス価値への越境という次の挑戦につながっていきます。

スタートアップ支援で見えた「事業の現在地」の重要性

その後、自社をデザイン会社に転換後、西村は60社以上のスタートアップを支援。その中で直面したのが、ビジネス成果を求めるファウンダー vs 顧客価値を優先するデザイナーという構図。

「スタートアップにはランウェイ(資金が尽きるまでの期間)があります。限られた資金と人材で、いつまでにどのような状態になっていないといけないか──その明確なデッドラインがあるんです」

西村は、事業計画を理解し、時間軸に沿って今何をすべきかを取捨選択することで、デザインをビジネス成果につなげる方法を見出しました。これが、顧客価値から事業づくりを担うデザインへの転換点となりました。

Starley社での事業価値づくりの挑戦

直近の実績として、西村はおしゃべりAIアプリ「Cotomo」を運営するStarley社での取り組みを紹介。
「ビジネスロードマップと顧客体験のマイルストーンを重ね、提供するサービスUXを段階的に拡張しました。音声対話に初期スコープを絞り、技術制約を踏まえたUXを作り、時間軸に応じた機能拡張を顧客体験軸で設定することで、顧客価値に合わせたグロースを実現できました」

結果として、Cotomoはローンチから9ヶ月で100万インストールを達成し、現在も継続的な成長を続けています。

この成功事例は、前章で語った「事業の現在地を理解し、時間軸に沿って今何をすべきかを取捨選択する」という学びを実践し、顧客価値とビジネス価値を統合的に設計することで事業価値を生み出せることを証明したもの。この実績を踏まえ、西村は続けて、こうした成果を再現するために必要な具体的な方法論について語りました。

デザイン目標を立てる4つの力

こうしてこれまでの経験を振り返り、事業価値を生み出すために、デザイナーが身につけるべき力を4つの力を提示。

  1. 相手視点:相手視点を持ち理解する力。依頼された情報だけで判断せず、必要な情報を集めるためのコミュニケーションをする
  2. 仮説思考:ビジネスゴールに対して自分なりの仮説を持ち、顧客価値とビジネス指標のつながりを確認し精度を上げる
  3. 分解する力:大きすぎる事業目標を、自分が理解できる粒度の小目標から組み立てる
  4. 時間軸の設計:いつまでに実現したいのかを整理し、今やるべきことを見極める

西村は、この4つの力を身につけ、当事者意識を持つことが、デザイナーが事業価値を生み出すための鍵だと強調。


「デザイナーとして共創するには、リーダーシップを発揮し当事者になることが重要です。フォロワーシップや俯瞰的視点に終始するのではなく、当事者として目標を立て、その責任を担い遂行していくことで、デザイナーでも事業価値づくりに貢献できる機会は多くあります

デザイン目標を立て、事業価値づくりができるデザインリーダーを増やしたい

最後に、西村はrootのビジョン「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」に触れ、今後の展望を語り締めくくりました。

「事業価値の共創を社会のより多くの事業に広げ育てていく。そのために、デザイン目標を立て、事業価値づくりができるデザインリーダーを増やしていきたい。それが組織へのデザイン浸透を広げ、デザイン経営の体現につながると考えています」

この登壇資料は、こちらで公開をしています👇👇よろしければあわせてご覧ください。

事業を動かすデザイナーとして必要なデザイン目標やロードマップを立てるための実践!アフターイベントのご案内

登壇もあったように、デザイナーが事業を動かすために重要な目標立てとその実現のためのロードマップづくり。
rootでは、アフターイベントとして、登壇で話した内容を、より深く掘り下げるアフターイベントとして、今回特別に、少人数の限定イベントとして(抽選制)開催します。

「事業の成果につながる目標設計とは?デザイン目標から考える、事業価値づくりの実践」と題して、
デザイナーが事業価値を生み出すための目標設計の方法やアプローチについて、実践的な学びを共有する場となります。
定員10名の抽選制で、参加者同士にてワークショップも実施予定です。

以下イベント詳細および応募ページ👇👇です。

・イベントページ:https://connpass.com/event/371985/
・日時:10/31(金) 19:00〜 
・場所:rootオフィス(Quest虎ノ門)
・登壇者:CEO 西村、GM 籔田

今回の登壇内容に共感いただいた方、実践してみたがうまくいかないという方は、ぜひご応募をお待ちしています!

rootでは共にビジョン実現できる仲間を探しています!

私たちは、「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」をビジョンに、様々なフェーズのクライアントの事業と組織の成長を共に実現するデザインパートナーです。

クライアント支援の立場から、個社での実践経験から得られたノウハウや課題を、組織的にナレッジとして束ね、支援する各社へ還元し、デザインの活動領域を個人から組織・事業へ広げ定着を促すことで、持続的な事業の成長にデザインが活かされる組織を増やしていきたいと思われる方!

共に、Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜を実現していきましょう!

ぜひ、ご興味ある方、一度カジュアルにお話ししませんか?ご連絡お待ちしています!

👇カジュアル面談はこちら

カジュアル面談をご希望の方はこちらよりエントリーください。

(カジュアル面談用:応募フォーム)

👇rootの採用情報はこちら

Vision・Mission・Valueやカルチャー、はたらいているメンバーの紹介など、充実したコンテンツで採用情報をお届けしますので、ぜひ、ご覧くださいませ!

(採用サイト)

👇root公式Xはこちら

プロダクトデザインや組織づくり、事業成長に関する知見やイベントをはじめとしたお知らせを発信しています。 

ぜひ、フォローをお願いします!
(公式X)

We are hiring !

デザインの実践を個から組織・事業に活かすことで、より良い世界の実現を目指し、
組織の右腕として事業価値を共に創り・育むデザインパートナーチームを共につくっていきませんか?

クライアント支援の立場から、事業価値づくりにデザインが活かされる組織を増やしていくことにご興味のある方、ぜひ一度お話ししましょう!

root recruit

root recruit

私たちは「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」をビジョンに、組織の右腕として、共に事業価値を創り、育むデザインパートナーです。 rootのデザイン支援モデルは、クライアントワークを通じ支援する組織・事業に対して共に事業価値を創り、育むための支援体系を構築しています。

SNSをフォローする

人気の記事

問い合わせ

プロジェクトに関するご相談やお見積依頼はこちらからご連絡ください。社内で検討されたい方のために事業紹介をまとめた資料をお送りすることも可能です。

採用情報

rootのカルチャーに興味があり一緒に働きたいとお考えの方はこちらをご覧ください。正社員、パートナー、インターン等雇用形態に限らず受け付けております。