- date
- 2014.02.20
売れるゲーム、UIデザインの秘密
目次
売れるゲーム、UIデザインの秘密
ソーシャルゲームにおいて、UIデザインはユーザビリティと深く関わる重要な要素のひとつです。いくら良いゲームを開発しても、UIが悪ければ面白さは半減してしまいます。操作性が悪いというだけで、別の似たゲームに乗り換えられてしまうケースも少なくありません。
しかし、逆に言えば、優れたUIデザインはコンテンツをより魅力的に見せることができます。使いやすいシステムがユーザーに支持され、売上を伸ばすケースもあるでしょう。ユーザーが直接触れるものだけに、UIがゲームに与える影響は非常に大きなものなのです。
では、こうしたユーザビリティの高いUIは、どのようにして作られていくのでしょうか。
ゲームの魅力を理解する
一般的に、ユーザーがゲームを面白いと感じるかどうかは、次の33つの要素で決まると言われています。
1.ゲーム自体の面白さ
イベントやシステムなど、ゲーム自体が持っている面白さ。
2.システムの分かりやすさ
たとえ複雑なシステムでも、分かりやすく設計されているかどうか。
3.プレイした時の気持ちよさ
セーブやロード、場面転換のブラックアウトなどに時間が掛かってプレイを妨げられることがないか。
インターネット上には、様々なジャンルのソーシャルゲームがあふれていますが、それぞれ違う面白さを持っています。スピード感や爽快感をウリにしているゲームもあれば、複雑な世界観にのめり込むことが楽しいゲームもあるでしょう。
大切なのは、デザイナー自身がゲームの魅力を理解し、UIがそれを邪魔しないように設計されていることです。そうすれば、ユーザーはゲームの世界だけに没頭することができるでしょう。
UIデザインを分析、評価する
細部まで作り込んだつもりでゲームをリリースしても、思うようにユーザー数や売上が伸びないかもしれません。そういう場合は、ゲームのシステムやサービスを改善する前に、まず、UIが狙いどおりに使われているか、分析・評価する必要があります。
以下のように進行するゲームを例にして説明しましょう。
A.戦闘を行い、アイテムやお金を手に入れる。
B.手に入れたアイテムを合成し、さらに強いアイテムを作り出す。
C.それでもアイテムやお金が足りない場合は、課金して補う。
D.(Aに戻る)。
この場合の分析ポイントは、
1.各ステージのPVが設計どおりにユーザーに理解されているか
2.ユーザーのページ遷移の動き
の2点です。これだけでシステムやサービスを大幅に変えることなく問題が解決する場合もあるので、分析や再確認はしっかり行いましょう。
たとえば、アイテムの合成が売りのゲームなのに、BのPVが極端に少ない場合、AからBへのナビゲーションを改善する必要があります。また、売上が思うように伸びないのであれば、画面CのUIを見直す必要があるかもしれません。
このように一度完成したゲームであっても、ユーザーの動きを分析すれば、よりユーザビリティの高いUIに進化できる可能性があります。
売れるゲームを作るために
UIデザインとは、単にゲーム画面の「見た目」を指すものではありません。
本来求められるUIデザインとは、複雑になりがちなゲームの内容を分かりやすく伝え、ゲームの面白さを損なわずに操作するシステムのことです。
したがって、優れたUIデザインを実現するには、まずデザイナー自身がゲームそのものの売り(面白さ)を理解することから始めなければなりません。
それができて初めて、ユーザーにゲームの面白さを体感させることができるのです。しかし、理想的なゲーム性を確立させるのは簡単ではありません。繰り返し分析することがもっとも重要だと言えます。
参考:
UI改修して売り上げが上がるってほんと?ソーシャルゲームのUX定量分析ノウハウ
画像:
photo credit: AFS-USA Intercultural Programs via photopin cc
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