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UI/UX デザイナーを雇わない方がいい理由

この記事はUsabilityHourの創業者クレイグ・モリソ氏のブログ記事を公式に許可をいただき翻訳したものです。
最近よく耳にするUXデザイナーとUIデザイナーの何が違うのかについて触れられています。
UX/UIと言う言葉の意味を理解できる参考記事としてご紹介致します。


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今回は UsabilityHour.com の創設者である、クレイグ・モリソ氏によるゲストポストをお届けします。

UXデザイナーとUIデザイナーは完全に違う役割を果たすから、一人の人間に両方の仕事を任すべきじゃない。

ふー、ついに言ってしまいました!

みなさん言いたいことはあるかと思いますが、その怒りをぶつける前に、まず説明させてください。
この2年間、私は二つのスタートアップでリード UX/UIデザイナーとして働いてきました。

また、どちらのポジションにいるときも多くのインタビューを受けしました。

次第に、どういう現象が起きているのかがようやくはっきりと見えてきました。

世間、特にスタートアップの創設者は、ユーザーエクスペリエンス・デザインが、本質的に何なのかを理解していないのです。もちろん、重要だということは把握していますが。

使いやすいインターフェイスを持つというのは、デジタルプロダクトを売り上げるのに必要不可欠だということもわかっています。使えない商品なんて、誰も買いませんからね。

それで彼らは、求人募集の際に、UXとUIの肩書きを一緒にすることで、ユーザーエクスペリエンスまでも考慮してくれるような、理想的なユーザーインターフェイス・デザイナーを惹きつけることができると期待しているのです。
しかしここで言いたいのは、良いユーザーインターフェイス・デザイナーは、そもそも常にデザインする対象のUXをきちんと考えているということです。
とは言え、ユーザー・エクスペリエンス・デザイナーとしての義務を全て背負う必要もなければ、そのような資格もないのです。
そして同様にUXデザイナーも、インターフェイスをデザインすることを期待されるべきではありません。

使えない商品なんて、誰も買いません。

じゃあ、もし両方のスキルを持ち合わせた人が現れたとしたら、二つの役割を担ってもらうために雇うべきなのでしょうか?個人的に、これには「No」だと言いたい。

UX/UIデザイナーという肩書で人を雇うことは、あなたのスタートアップが失敗する確率を上げるとすら言えます。成功するためには、どちらとも重視しなければいけません。
この理由を理解するために、まずはUXとUIデザイナーの違いについて確認しておきましょう。

UXデザイナーとは? UIデザイナーとは?

これが一番大事な質問かもしれません。どのような役割が期待されているのでしょうか。また、果たすべき役割や仕事については、誰がどのようにして定義しているのでしょうか。

実際は会社によって異なるので、定義はできません。以下にまとめたのは、私が今まで見てきた中でそれぞれのポジションにおいて一番結果を出しているような役割です:

UX デザイナー/スペシャリスト/ディレクター

一般的に「UX」と聞いて思い浮かべるのは、ワイヤーフレームを設計して要素の配置を指定し、後々アプリを使用するユーザーが混乱しないように工夫するというような仕事でしょう。
確かにそれも一つなのですが、それよりもっと重要な責任があるのです。

UXの役割を理解するには、自分が制作しているものが成功するためには何が必要なのかを、つねに自問自答しなければいけません。

あなたのプロダクトをユーザーが使った際に、期待に沿った価値を届けることができれば、見事使用可能なプロダクトを作ったと言えるでしょう。

しかし、一つのアイディアからプロダクト作り上げるまでには、長いプロセスを経なければなりません。その過程で、常にユーザーエクスペリエンスを考慮していないと、どんどん積み上がるリクエスト、エゴ、アイディアによって、中身のない飾り付けに埋もれてしまいます。

UXデザイナーとして、ユーザーをあらゆる面から理解し、プロジェクトを通して一貫性のある体験を提供することが求められます。

つまり、実行から導入までの一つ一つのステップにおいてUXデザイナーが積極的にかかわっていかなければいけません。

プロジェクト開始からふさわしいUXデザイナーを雇うということは、人が日常的に使いたい、かつ必要とするような商品を作り上げていくプロセスに極めて重要なのです。
(この記事の最後に、どのようにして最適のUXデザイナーを見極めればいいのかというおまけのリソースをご用意しております)

UXデザイナーは以下のような責任が求められるかもしれません:
・ ユーザーテストの執行
・ 対面インタビュー
・ フィールド・リサーチ
・ 徹底的なアナリティクス分析
・ プロトタイピング
・ レイアウト

UIデザイナー

UIデザイナーの仕事といえば、ワイヤーフレーム・モックアップの見た目を魅力的にするだけだと思われがちです。
間違いではないのですが、先ほどと同様、コアな作業ではないのです。

ビジュアルも大事なのですが、それ以上にどう作用するのか、どこに配置されているのか、どういうやりとりが可能なのかをわかりやすくするための判断ができることが重要です。

例えば、もしeコマース・ストアのワイヤーフレームを作成するとしたら、価格スライダーの位置をきっと指定しますよね。そのワイヤーフレームには、「価格スライダー」と記されたボックスで価格スライダーを表示させます。

ここで、ユーザーインターフェイス・デザイナーとしてそのボックスを誰が見ても使用用途と方法がすぐにわかる要素に変えることが任されます。それ自体、大きなタスクです。

そのほかにも、UIデザイナーは要素の新しい配置や、インターフェイスを改善させるために違うタイプの要素を提案するかもしれません。

価格スライダーがどうも使いにくいので、解決案が思い浮かべば、それをまた導入するかもしれません。その間ずっとユーザーエクスペリエンスを考慮しているのです。

UIデザイナーは、ユーザーが楽しく使えるようなツールを設計してくれるのです。

以下のような責任を任されるかもしれません:
• インターフェイスのレイアウト
• インターフェイスのデザイン
• ビジュアル・デザイン
• インタラクション・デザイン
• ビジュアルのガイドラン作成

美味しいケーキに例えると、UIはケーキのアイシング、お皿、味、食器、そして全体的なプレゼンテーションを指します。UXはというと、そもそもそのケーキを出すきっかけで、ハンバーガーではなくケーキを食べたいと思っている人に応えようとしている部分です。

3歳のお誕生日お祝いには、3枚重ねにされたアンガス牛のパテよりも、かわいらしいケーキポップの方がどうもしっくりきますよね。

一つの役割につき、一人の専門家を。

こうして比較してみると、この二つの仕事が重なり合う部分って結構ありますよね。そう考えて、一人二役となったUI/UXデザイナーを雇う人が出てくるのでしょう。二人分の仕事を一人分の給料だけで賄うことができれば、経済的にも助かりますよね。でも、実はここで時間的制約という重要なポイントが見落とされているのです。簡単にいうと、UXデザイナーは、そのプロジェクトの全体的な結果が任されているのです。

つまり、同時に様々な部分に関わっており、ユーザーへ提供する価値が下がったり、妥協することがないよう、ユーザーエクスペリエンスの最大利益を常に引き出さなければいけません。

一方でUIデザイナーは、プロジェクトのある特定の部分を任されるので、役割はより絞られています。インターフェイスのビジュアルが人を惹きつけ、またそれが円滑なインタラクションに繋がるように取り組みます。

私に言わせてみればプロダクトの成功はUXとUIにかかっているのです。もし、ユーザーに保証した価値を提供できない場合、その原因はUXにあります。あるいは、もしその価値にたどり着けないような作りにしてしまった場合は、UIに原因があります。

この二つのエリアの重要性を考えると、それぞれの責任を果たす専門家を雇うことが理にかなっているのではないかと思います。

UIデザイナーとして優れたインターフェイスを作るという、時間と集中力を要する仕事をこなしながら、同時にプロジェクトの全体的な判断を任されるのには無理があるのではないでしょうか。

またUXデザイナーとしても、素晴らしいインターフェイス・デザインのピクセル作成に気をとられていては、エンドユーザーの存在やニーズを把握するというような、一歩下がって物事を考えることもできないでしょう。

長年の経験から申し上げますと、両立することは非常に難しいのです。

最終的には、UX/UIデザイナーに多方向から仕事が押し付けられることから、どちらの分野のパフォーマンスにも悪影響が出てしまいます。

さらには、「スコープ・クリープ(プロジェクトが進行するにつれてスコープが、管理されずに少しずつ肥大化すること)」の可能性も拡大し、こうなればもう大惨事です。

UXデザイナーは、常にユーザーの利益を念頭に置き、プロダクトに反映させていかないと、他のステークホルダーはプロジェクトに対してどんどん要求を増やしていきます。
それで結果的に、誰も求めていないような10,000もの無駄な機能を持つぐらい膨れ上がった、使いようがない 商品が残るのです。
では限られた予算がある中、一人二役の失敗を招かないようにするには、どうすれば良いのでしょうか。

最初にUXデザイナーを雇う

もし、一人しか雇えないような状況にいれば、最初にUXデザイナーを雇いましょう。ここでいう「最初」は、そのプロジェクトに関わるまさに、「初期の最初」の人です。
なぜかというと、良いユーザーエクスペリエンスを作るのには、その商品のディザイアビリティ(望むのに値する性質)が重要だからです。

つまり、人がほしいと思えるものを作ることを保証する必要があります。

逆に言えば、誰もほしくないようなものを制作しようとしている時点で、失敗なのです。

このような時、ユーザーテスティング、対面インタビュー、フィールド・リサーチを通して、現時点でそのアイディアを制作する価値があるのかどうかをUXデザイナーが認証できるのです。

もしそのアイディアが好まれないようなものだとしたら、そこからフィールド・リサーチとユーザーテスティングを使って、ターゲット顧客のニーズに合ったアイディアに変えていけるのです。

だから、まずUXデザイナーを探すところから始めるのが、筋が通っているのです。
しかし、UXデザイナーだったら誰でもいいのではなく、優れたUXデザイナーを選ぶことがプロジェクトの行方を大きく左右します。ただワイヤーフレームを作る際にUXについて考えてくれているような人ではなく、ユーザーリサーチや総合的価値の部分を含む、幅広いUX経験を持つような人を探したいですね。

まとめ

経験上、プロジェクトのキックオフから熱心なUXデザイナーがいると成功する可能性がぐっとあがるように感じています。

最終的に目指すところは、ユーザーに最大の利益を最も効率良く提供することです。これさえできれば、その商品を売ることも、今後拡大させていくこともスムーズにできるでしょう。

しかし気をつける点として、多くの人が関わることで価値というものは失いやすくなるということです。様々なアイディアが飛び交い、ステークホルダーは自分たちのアイディアを取り入れてもらおうと必死になります。

こうした状況の中、ユーザーのことをよく理解し、要望、ニーズ、マストアイテムを分類して考えられるような人がいることがカギとなります。

共同のUX/UIデザイナーを雇うということは、商品の最も重要な二つのエリアから目を離し、ユーザーの総合的な体験を危険にさらすことに等しいです。

今後のプロジェクトにおいて、経験豊富かつ熱心なUXデザイナーを選ぶ必要性を理解するのは、 極めて重要なことです。UXのあらゆる側面を考慮できるぐらいの幅広いスキルを持ち、ユーザーに最大の価値を提供できるような人物こそが成功へと導いてくれるでしょう。

最適なUXデザイナーを雇うために、クレイグさんはこちらの『UXデザイナー雇用ハンドブック』を作成しました。

翻訳元:Why You Shouldn’t Hire a UI/UX Designer
写真素材:Designed by Freepik.com

翻訳:土居 可弥

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