- date
- 2014.09.22
混乱した頭をすっきりとまとめる!クリエイティブなアイデアの発想法
「いくら考えても、いいアイデアが出てこなくなった」
「盛り込みたいことが多すぎて、まとまらなくなってしまった……」
デザインを考えるうえで、こんなふうに行き詰まってしまった経験はありませんか? クリエイティブなアイデアは、一度スランプに陥ってしまうとなかなか出てこないもの。かといって、出てくるまでパソコンの前でうなっていても、時間ばかりが過ぎてしまいます。
そんなときは、効率的にネタを出すことができる、アイデア発想法を試してみましょう!
目次
自由な発想が優れたデザインを生む、ブレインストーミング
Webサイトの企画を練るために、まずはチームでアイデアを出し合いたい。そんなときにおすすめしたいのがブレインストーミング(以下、ブレスト)。発言内容に制限をかけず、自由に意見を出し合うこの方法は、思ってもみなかった斬新なアイデアを生み出したり、メンバーの意見に触発されて、新しいアイデアを生み出したりできるのが特徴です。
ブレストは、一般的には5〜7人程度で行う発想法ですが、社内コンペのアイデアを考えるなど、人にブレスト内容を知られたくない場合は、自分だけで「ひとりブレスト」を行うという方法もあります。
事前準備がスムーズな進行のカギ
ブレストを行う際には、あらかじめ参加メンバーに議題を周知しておき、自分のアイデアを用意してから参加してもらいましょう。会議を始めてから「何かいいアイデアはないか……」と考え始めたのでは、スムーズに進行することができません。
また、テーマは「ECサイトの売り上げを上げる方法」など漠然としたものよりも、「思わず衝動買いしたくなるようなECサイトのアイデア」など、より具体的なほうが発想しやすいでしょう。
会議中は、柔軟にアイデアを出せる雰囲気づくりを
ブレストを行ううえで最も大切なのは、相手の意見を否定しないことです。「それは実現が難しいのでは……」と思えるような意見でも、他のアイデアとかけ合わせたり、視点を変えたりすることで、これまでにない斬新な企画に変わるかもしれません。ブレスト中は、だれも考えつかないような、自由奔放なアイデアこそ価値があると覚えておきましょう。
また、優れたアイデアを生み出すためには、メンバーが頭を柔らかくできる環境づくりも大切です。人によっては座ったままではなく、身体を動かしていたり、目を閉じてうつぶせになっていたりするほうがアイデアを出しやすいかもしれません。会議だからといって形式にこだわらず、柔軟にアイデアを出せる雰囲気づくりを心がけましょう。
アイデアを整理するなら、マインドマップ
クライアントから出された課題をまとめたり、ネタを整理したりする場合にはマインドマップを活用しましょう。頭の中にある情報をツリー状に書き出していくこの発想法は、トピックごとにアイデアをまとめるのに適しています。
いくら優秀なアイデアでも、頭の中にとどめておくだけでは活用できません。漠然と記憶していた情報を紙に書き出していくことで、新しいアイデアを連想しやすくなるという効果を期待できます。
また、先にご紹介したブレストと組み合わせることで、自由に発想した膨大なアイデアを、現実的に使えるネタとして落とし込んでいくという使い方もあります。
トピックごとにアイデアをまとめていく
マインドマップを行う際は、まず白紙を用意し、中央に発想したいキーワードを書きます。このとき、できれば色鉛筆などを利用して絵を書き加えると、よりイメージが強くなり、豊かな発想ができるようになると言われています。
発想の中心となるキーワードが決まったらそこから連想するワードを書き出し、そこからさらに連想されるワードをツリー状に伸ばしていきます。たとえば、キーワードが「ECサイトの集客方法」であれば、そこからは「キャンペーン」や「UI」などのワードが連想できるでしょう。さらに、「キャンペーン」からは「バズコンテンツ」や「アプリ連動」などのワードが連想できるかもしれません。
こうした過程を繰り返していくことで、頭の中にあるアイデアが自然とトピックごとに視覚化され、整理されていきます。
アイデアは単語で書き出す
マインドマップを行う際に注意しておきたいのは、ワードを単語単位で書き出していくことです。たとえば、上記の「バズコンテンツ」というワードを「バズコンテンツで集客する」と書いてしまうと、どうでしょうか。
もちろん、バズコンテンツを作る最終目的は集客にあります。発想自体は間違っていません。しかし、このように意味を限定してしまうと、「集客するための」コンテンツに意識が向きすぎてしまい、たとえば本来バズコンテンツに必要な「面白さ」への発想が弱くなってしまう危険性があります。
自由に連想していくためには、ワードは意味を限定しないよう、単語で書いてくことが大切なのです。
とにかくアイデアを出したいなら、オズボーンのチェックリスト
玉石混合でもいいから、とにかくたくさんのアイデアが欲しい。こんなときに試してみたいのがオズボーンのチェックリストです。アイデアが出ないと悩んでいると、どんどん視野は狭くなってしまい、さらにアイデアが出にくくなってしまうもの。この狭くなってしまった視野を、ぐいっと広げてくれる発想法です。
9つの視点でアイデアを出す
オズボーンのチェックリストは、「転用」「応用」「変更」「拡大」「縮小」「代用」「置換」「逆転」「結合」という、9つの視点でアイデアを考えていく方法です。具体的に紹介するために、「ECサイトのリニューアル」という例をとってみましょう。
1. 転用(そのままで、ほかに使い道はないか?)
「ネット販売だけでなく、実店舗のカタログとしても使えないか?」
「現状のサイトデザインを変更しないでリニューアルするとしたら?」
2. 応用(ほかのアイデアを応用できないか、似たものがないか?)
「ほかのECサイトにもあるような、商品ランキングをやってみたい?」
「ファッションECでは一般的な返品交換サービスを、食品のECサイトでできないか?」
3. 変更(機能、意味、色、パターンなどを変えられないか?)
「売るだけではなく、商品の使い道を紹介してみよう。」
「思い切って、ランディングページを一新してみよう。」
4. 拡大(大きくしてみたらどうなるだろうか?)
「購入ボタンのサイズを大きくしてみたらどうなるか?」
「LLサイズ専門のECサイトを作ってみよう。」
5. 縮小(小さくしてみたらどうなるだろうか?)
「PVが現状の1/10だったら、どんな施策が考えられるか?」
「全体のページ数を減らしてみたらどうなるだろうか?」
6. 代用(ほかのもので代用できないか?)
「文字情報に代えて、写真だけで商品を訴求できないだろうか?」
「クレジットカードに代わる、新しい決済方法がないか?」
7. 置換(何かを入れ替えてみたらどうなるか?)
「衣類ではなく、食品のECサイトだったらどうするか?」
「写真をすべてイラストに変えたらどうなるだろうか?」
8. 逆転(手順や要素を逆にしたらどうなるだろうか?)
「実店舗の売り上げが伸びるようなECサイトが作れないか?」
「購入ボタンをトップページに持ってきたらどうなるだろう?」
9. 結合(ほかのアイデアと組み合わせたらどうなるか?)
「実店舗とECサイトを組み合わせた販売形態を作れないだろうか?」
「ほかのECサイトとコラボレーションできないか?」
このように、ただ悩むだけでは浮かびにくいアイデアも、フレームに沿って考えることで効率的に発想することができます。特にコンペ前の企画を考える場合など、アイデアを集めたい場合には最適の方法といえるでしょう。
時間があるときは、メモにして持ち歩く
時間的な余裕があるなら、今回紹介した発想法を長期間で行うというやり方もあります。パソコンの前で悩み続けても、出ないアイデアは出ないもの。それよりも、気持ちを切り替えて、別のことをしているときに、アイデアがふと出てくることもあります。
今回ご紹介した発想法を行うときも、どうしてもネタが出てこない場合はメモなどにまとめて持ち歩いてみましょう。もしかしたら、電車に乗って移動しているときや、ベッドに入った瞬間などに、思いがけずいいアイデアを思いつくかもしれません。
今回ご紹介した発想法を駆使して、ぜひすてきなWebサイトを生み出してください!
参考サイト:
Brainstorming
How to Create a Mind Map to Connect Ideas
How to Create a Mandala Chart
Osborn’s Checklist
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