- date
- 2014.03.06
2014 年中に日本にも投入? Firefox OS の実力を探る
iOS や Android に続くスマートフォン用 OS として注目を浴びている Firefox OS。すでにブラジルやベネズエラ、スペイン、イタリアなど、南米やヨーロッパの一部地域では導入され、現地では電気店などで Firefox OS 搭載のスマートフォンを見かけることができます。
また、日本でも KDDI 社が提携を発表し、2014 年末までには実際に手にすることができるのではないかと噂されています。
ただ、日本の市場に限った話をすると、スマートフォン用 OS は iOS と Android がシェアのほとんどを占めており、ユーザーからしてみると、この 2 つがあれば十分かもしれません。
では、この新しい OS が登場するメリットはどこにあるのでしょうか。その Firefox OSの特徴について、日本上陸前にレポートします!
目次
「2 強」のプラットフォームはクローズ傾向に
Android は Google 社によって開発されたプラットフォームです。そのため、基本的にはGoogle 社のコントロール下で使用される OS と言えます。確かに Android は改変可能なオープンソースです。ソースコードもアプリケーション・フレームワークやランタイム、カーネルまですべて公開されているため、OS を端末に合わせてカスタマイズすることが可能です。
しかし、その場合でも Google 社の定める仕様があり、それを満たさない場合はGmail や Google Maps といった主要アプリが使用できなくなってしまいます。また、OS を搭載できる端末の仕様についても、同様に Google 社が定めたルールがあります。
iOS についてはさらに制限が厳しく、Apple 社の審査を経なければ、アプリを Apple Storeに掲載することすらできないほどです。
こうしたことから、現在 2 強となっているスマートフォン向け OS は、アプリなどの
開発余地は残されているものの、OS そのものは提供するサプライヤーのコントロールが強く、クローズドなプラットフォームになりつつあると指摘されています。
「第 3 の OS」に期待されていること
これに対して、Firefox OS の最大の特徴は HTML5 によって動作するという点です。iOS や Android と違いオープンな規格であるため、Web アプリが端末などハードに依存せずに動作できるという特徴があります。
スマートフォンのメーカーや通信業者にとっては、搭載するスマートフォン(ハード)の特徴や、ユーザーのニーズによってカスタマイズしやすい OS と言えるでしょう。
これは用途やターゲットに合わせた、様々なスマートフォンが開発される可能性を示唆しています。例えば、シニア向けのスマートフォンは、従来は OS の関係もあり実現しにくかったもののひとつです。
しかし、Firefox OS であればソフトの細部までカスタマイズされた、専用デバイスを開発することができるかもしれません。ユーザーにとってみればそれだけ選択肢が増えることにもなるでしょう。
カスタマイズ性の高さが大きな武器に
シェアとして見た場合、Firefox はまだまだ新興の OS であり、iOS や Android、また海外で人気のある Nokia や Blackberry の牙城を崩すには至っていません。しかし前述したような柔軟性やカスタマイズ性の高さは Firefox OS の大きな武器です。
また Windows ユーザーの中にはアドオンの拡張性などを理由に、ブラウザ版 Firefox のファンが多いことを考えると、コアなファンを中心に一気に広まる可能性も捨てきれません。
日本の市場に投入されるのはまだ先の話ですが、これからも注目の OS としてチェックしていく必要がありそうです。
参考サイト:
Firefox OS でウェブはすべての人のものになる
日本向け Firefox OS 搭載スマートフォンへの期待
Firefox OS
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