- date
- 2021.06.23
事業成長のためにデザインするrootで5月に注目したサービスやプロダクトをピックアップ
梅雨の時期に入り、ぐずついたお天気の日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
今月も、rootのデザイナーたちが気になったサービスをピックアップしました。日頃、事業成長に伴走するデザイナーがどのような視点でサービスに触れているのかをご紹介します。
目次
わたしのコスメが見つかる「ZOZOGLASS」
「ZOZOGLASS」は、ZOZOGRASSをかけ、スマートフォンの画面を見ながら顔を傾けるだけで、肌色を測定できるサービスです。アプリで眼鏡を認識して肌のベースを明らかにし、そこから自分の肌色にあったメイク用品を紹介、購入することができます。
これまでは、自分の肌の色にあった化粧品を探すためには専門家のカウンセリングへ直接足を運ぶ必要がありました。無料でもらえる専用メガネと専用アプリを使うだけで肌の色を判断することができ、さらに自分に合った化粧品を提示してくれます。コロナ禍で直接のカウンセリングが利用できないという状況において、「おうちでできる」と謳っており、サービス展開のタイミングも良い結果につながっています。
ビジネスとしてみたとき、無料でZOZOGLASSを利用できるようにすることで、顧客に対しては「自分のパーソナルカラーを明らかにする」というメリットを提示。さらに、そこから自分にあったメイク用品を直接購入できる導線を配置しているため、動機形成がうまく行われています。さらにzozo全体として見たとき、データベースの豊富さが会社の強みで、そこから展開される事業のバリエーションの多様さが特徴です。ZOZOGLASSの場合、本体の費用を先行してかけることで会社のデータベースを蓄積し、コスメ販売の品質を高めるだけではなく、コスメブランドやアパレルブランドにデータを使ったビジネスを展開しようとしていることが伺えます。
低糖質・低塩分な食事を届ける「nosh」
「nosh」は、一流シェフが調理し開発した低糖質・低塩分の食事を自宅まで届けてくれる宅配サービスで、2020年9月に450万食、現在は1000万食を突破しています。新型コロナによる健康意識への向上、運動不足などの影響もありサービスが伸びていると考えられます。
noshの注目ポイントは、ビジネスモデルであるサブスクリプションです。和食や洋食、デザートなど計70品目以上の中から好きなメニューを選ぶことができ、新メニューも毎週2品追加されるため、ユーザーを飽きさせない工夫がされています。また、継続的に利用することで最大16.55%割引され、長く利用するほどお得になるサブスクリプションになっています。
noshでは、商品を単体で注文することができず、サブスクリプションに入ることでしか注文できません。なぜ、ここまでサブスクリプションにこだわっているのかというと、顧客と企業にメリットがある仕組みになるからだと考えられます。顧客側はダイエットなどの目的を達成するための食事数として複数回食べてもらうことで効果を実感しやすくなります。企業側は製造量の予測がつきやるくなり、新メニューなどの開発を投資をしやすくなります。
信頼でつながる日本のキャリアSNS「YOUTRUST」
「YOUTRUST」は友人のつながりで副業や転職のオファーが来たり、仕事の相談をしたりと、人との信頼からキャリアのチャンスを広げることができるSNSです。2021年4月よりiosアプリをリリースしており、アプリの強みである通知機能によりスカウトや投稿の情報を見逃しにくくなりました。
YOUTRUSTの特徴は、自身とつながりのある人から副業や転職を紹介、応募が行えるため事前に求職側も企業側もお互いに信頼関係を築ける点です。転職エージェントの場合、事前にお互いの信頼関係を築くことは難しく、特に企業側にとっては求職者がどういった人物で、自分たちの企業にマッチした人物なのかを判断するのは難しく、時間と労力を必要でした。
YOUTRUSTは、SNSなので転職を考えてない求職者も、社外とのつながりを作ることができるサービス設計となっており、企業側も普段転職市場に出てこない優秀な潜在層にリーチできる利点があり、企業側・求職側それぞれのニーズにマッチしたサービスといえます。
旅するようにお茶と出会える「Tea」
「Tea」は世界中のお茶から好きなものを選んで注文するサブスクリプションサービス。「お茶」といっても、紅茶・緑茶・中国茶・ハーブティーなど多くの種類があり、選んだ国にちなんだ茶葉を3種×3杯分(計9杯分)のセットを届けてくれるサービスです。
Teaの注目ポイントは「旅するようにお茶と出会える」という世界観への作り込みです。アプリに表示される世界地図から好きな茶葉のセットを選び、茶葉の特徴やお茶にまつわる歴史や文化に触れながらお茶を購入することができます。そのなかで、旅行雑誌を思わせるくすんだ優しい色味、印象的な現地の写真を使用することで、Teaの世界観を演出しています。
Teaでは、今までの単純な「消費するお茶」から「お茶を通じて国の歴史や文化を知り、旅するような体験」という新しい価値を提供しています。今後は、その国ならではのお茶に合うお菓子を付けれたり、小物みたいなものもセットで販売することで、Teaの世界観を作り込むことができるのではないか。
※Teaは2021年6月30日(水)をもちまして、サービス終了となりました。
以上、5月にrootのデザイナーたちの間で話題になったサービスやプロダクトでした。これからも社内で話題になったサービスやプロダクトをピックアップして紹介していきます。
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