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「デザインの歴史」から「Atomic Design」まで。rootが選ぶ、デザイナーとしての資質を高めるオススメ本【6月版】

デザインパートナーとして企業の課題解決や事業成長に携わる私たちは、作って終わりではなく、作った後の支援が欠かせません。そのためには、「プロダクト戦略」、「デザイン開発」、「組織デザイン」の3つの領域を横断した知見が求められます。

この記事では、領域を横断するデザイナーとなるためrootメンバーが日々読んでいる本から、今月のオススメをご紹介します。

先月のオススメ本の紹介はコチラ

姿勢としてのデザイン 「デザイン」が変革の主体となるとき

姿勢としてのデザイン「デザイン」が変革の主体となるとき

著者:アリス・ローソーン

デザイン界の歴史と文化を振り返り、直観・創意・問題解決能力に根ざした現代の柔軟なメディアとして、デザインのラディカルな変貌を描いています。現代ではデザインが社会でより影響力を持つ時代が到来しており、事例を元にどのような姿勢でデザインに取り組んでいるかが紹介されています。

少々難しい本ですが、デザインと言う言葉の定義そのものを見つめ直すヒントを得られ内容が詰め込まれており新たな気付きを得られます。デザインの歴史にも触れられており、その時代ごとでデザインの役割は変化してきていることがわかります。本来デザインとは誰もが持っている要素であり、それをスキルや手段というツールとして捉えるのではなく、思想や姿勢としてデザインマインドを持つことを問われる一冊です。

(代表取締役・西村 和則)

グロービス MBA マーケティング

グロービス MBA マーケティング

著者:グロービス経営大学院

内容はすごく古典的なマーケティングについての本で、基礎中の基礎から丁寧に事例付きで解説されています。「市場機会の発見とマーケティング課題の特定」「セグメンテーションとターゲティング」「ポジショニング」「マーケティングミックス(4P)」といった普遍的なマーケティングの考え方を学べます。

正直今はもう古臭いとも言えるような考え方かもしれないのですが、現代のWEB及びSNSがベースのマーケティングも、考え方の基盤としては同じマーケティングの上に成り立ちます。市場機会や競合ブランドとの関係、顧客と自ブランドとの関係を捉えるためには本書は必要な視座に立つ助けをしてくれるでしょう。また、企業のマーケティング担当者と会話をするために必要なボキャブラリーを覚えることができ、同じ立場からの議論が可能になります。市場を見られるデザイナーを目指すのであれば必修科目だと思います。

(古里 凌哉)

選択と誘導の認知科学

選択と誘導の認知科学

著者:山田歩

私たちは常に何かを選びながら生活しています。しかしよくよく振り返ってみると、なぜ自分がそれを選んだのかと不思議に思う行動をとっている時もありますよね。この本は、認知科学や認知心理学を中心とした情報処理的な観点から、そうした選択の「なぜ?」を理解するのに役立ちます。デフォルト、バイアス、選択アーキテクチャなど難しい言葉がたくさん登場しますが、具体例ととしてあげられる話を読めば「あるある!」という気持ちになります。

人間の持つ情報処理のクセや、行動に影響を与えるメカニズムについて、多くの具体例を通じて学ぶことができます。選択肢のデフォルトはどれにすべきで、選択肢の数はどう分割するべきか。また、アンケートをどう設計し、結果のバイアスをどう分析したら良いのか、という疑問に対して、新しい視点を与えてくれる一冊です。

(岸 良平)

THIS IS SERVICE DESIGN THINKING.

THIS IS SERVICE DESIGN THINKING.

著者:マーク・スティックドーン

「サービスデザインとは何か」をシンプルかつ明快に定義するところから本書はスタートします。マーケティング領域でサービス・ドミナント・ロジックの概念が提唱されてから15年経とうとしていますが、サービスデザインの考え方を正しく評価し、日々の業務に取り込めている人はそう多くないのではないでしょうか。本書では、そういったサービスデザイン登場の背景をはじめとした基礎知識から、実際のサービスデザインの手法、そしてツールの活用事例まで網羅的に解説されています。

UX(ユーザーエクスペリエンス)というワードを頻繁に目にするようになった昨今ですが、その重要性もよく理解しないまま、とにかくUI/UXデザインを勉強していたのが去年のことでした。なぜ「体験価値」がこれほど表舞台に引き上げられたのか、社会環境の変化と連動させて理解することでUXやサービスデザインの本質に触れることができたと感じています。

(長谷川 紫苑)

Atomic Design – 堅牢で使いやすいUIを効率よく設計する

Atomic Design – 堅牢で使いやすいUIを効率よく設計する

著者:五藤 佑典

Atomic Designによるコンポーネント設計の仕方を理解し、大規模なアプリ開発でも不具合を生みにくく一貫性のあるUI開発を実現するためのポイントが詰まっています。実際の現場での事例を多く紹介しているため、初めてAtomic Designを学ぶ方にも最適な一冊です。

新卒デザイナーでも設計方法や概念、デザインシステムについて知っておいて損はないと思いこの本を読んでみました。エンジニアリングの観点から言及されているので解釈が難しい部分もありますがAtomic Designを理解するだけで、実務での作業において、見る視点や観点が変化したような気がします。

(赤岩 駿斗)

今月はデザインの歴史を学び、デザインとは何かを改めて考えさせられる本から、アウトプットの質を高めるために現場レベルですぐに活かせる本が揃いました。

アウトプットとしてのデザインは思考が深ければ深いほど良質なものへと磨き上げられていきます。10考えたアウトプットと、100考えたアウトプットでは、同じ見た目でも持つ「意味」が大きく異なるはずです。

様々な切り口で考えるための「本棚」を自分の中で充実させるためにも、ご紹介した本が日々のインプットとアウトプットの質を高めることに貢献できたなら幸いです。

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